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「なーんちゃって」のもつリアリティ

2009-01-11

Tag : アーハ!

平田オリザ「演技と演出」(講談社現代新書)
「演技と演出」
今は教師をしている旧友に会いに行き
「教育は舞台だよな」
というところで合意しました。
東大農学部から猿が逃げた頃の話です。
私の着想は
山口昌男の著作から裏付けをもらって強くそうった、というもので
オリジナルではありません。
たしかこの本辺りだったといますが、
読んだのはだいぶ前で正確には分かりません。

この本の前に鴻上尚史の本を読みました。
ワークが満載、電車の中で読むにはうずうずする本で
実際にやらないうちに読み進めたらもったいない。
ただ、演じる方の身への気づきにとどまっている気がして
(途中でやめたからかも)
機会があればまた今度、ということにして
返却しました。
人を動かすには
演じる人より演出する人の視点
(ディレクターズ・ビュー)が必要かなといます。
もちろん両方必要なんですが。

前置き長いっすね。
演出家に要求される資質として、著者は
・世界観
・方法論
・構成力
・説得力
・リーダーシップ
をあげています。その直後には、
このうちの二つくらいが優れていれば、プロの演出家として、何とかやっていけるかもしれません。(p.13)
といった但し書きがついていて、
慎重でウィットに富んだ配慮が満載です。

あとがきには「私は傲慢で不遜な人間であり」とありますが、
著者は、演出をしながら色々なことを考えていて、
演出している自分を見ている常に醒めた目と頭があって、
近くにいたらおっかない人かもしれないといました。
私にとってはとても魅力的な人で、
一度実際に話を伺いたいといました。
演出をしながら演出家の頭の中で
どのようなプロセスが起こっているか、
演出家の気づきと動きが具的に書かれてます。
「演出をする」ということは、自己を把握し、自己を操作して、自己を演出すること(=演)と、他者とのイメージを共有すること、あるいは、他人同士のイメージの共有を手助けすることの二つに分かれます。
(あとがきより)
演出家も自分を演出しているという処が、
たいせつな視点だといます。
例にあげてあるワークを通して、
・演じられた場面
・その人物
・その背後に流れる感情
の、イメージを伝えるのに適したからだを保つ工夫を
いかに役者に得させるか、
そのために演出家はどのようなスタンスを保っているのか、
が伝わってきました。
指導の結果として「観客の想像力を刺激する」下地を作る、
そのねらいをどう役者に得させるか、
説明されてます。
(ただしその結果としての解釈は観客に委ねる、
 というところがポストモダンです。)

一番気に入ったのは「コンテクストを摺り合わせる」
というキーワードで、
電車内で隣に座り合わせた人に
「旅行ですか?」と話しかけるワークを通して、
話しかける行動はコンテクストによって
まったく違う結果になる、ことへの気づきを促してます。
演出家はそのコンテクストを
役者に理解させるのが役目だというのが確認できました。
読んでよかったです。

終章に
スタニスラフスキーとブレヒトをとりあげて、
近代演劇の演指導に及んだ影響と弊害について
(先達に配慮しながらも)
いいにくいことを言ってのけてます。
「ガラスの仮面」が
スタニスラフスキー・システムのポンチ絵になっているというのも
面白かったです。
危ないワークショップや演劇教室の見分け方、
という指摘もあり貴重です。
実際には難しそうですが、視点としてはだいじだといました。
もともと役者になるということは
自分を精神的にぎりぎりまで追い込むもので、
その結果自分が壊れてしまわないように身を守ることは
必須になるものでしょうし。

色々な視点と着想を教わった気がしてます。
忘れないようにしないと。
自分でもいろいろと考えながら血肉にしていきたいとってます。
もっともっと人を動かす人になりたいので、
そのために自分が動ける人になりたいです。
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