スポンサーサイト

--------

Tag :

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

直観と信念に基づいた思想と現実

2010-07-19

斎藤環「関係する女 所有する男」(講談社現代新書)
「関係する女 所有する男」
この先生の本を読むのは少し久しぶりで、
何年も前に読んだほうは
先進的な治療の専門家が一般向けに書いたもの、
というイメージでした。
こんどのは趣がだいぶ違い、
書のような感じでした。
本の存在を知ったのは「はてなブックマーク」の
人気エントリのリストがきっかけで、
「Ohnoblog 2」さんの
「女をモノ扱いするのは男の仕様、あるいは男の性の脆弱性と所有欲について」
という記事に登場してたからでした。
僣越ながらトラックバックさせて戴きます。
論考には至らず、
この記事は感にとどまると思いますが。
私の中では賛否が入り交じってます。

バックラッシュという言葉をこの本で初めて知った位ですし、
ジェンダーとフェミニズムのことを
何か論じられる程の前提知識もありません。
過激になってしまった「ジェンダー・フリー」の考え方に対する、
いろいろな方面からの揺り戻しが起きてるようです。
「男脳・女脳」って言葉を使った本がはやりましたよね。
私も少しハマりました。
(脳機能との関連はまったく無視して、ですが。)
また「の復権」という主張になんだか勇気づけられて
そうだそうだとひとりで頷いてた時期もありました。
武闘家で思家の先生の本とブログにハマってた頃の話です。
揺れ戻しも必要なんでしょうが、
科学的に分かってもいないことに結びつけて
自らの思を正当化するのもどうかと思う、
という意味のことを著者は言ってると思います。
そっちからみればそれはその通りだと思いました。

著者の立場はその間を縫って
フロイトとラカンの着に立ち戻って考えたら
こういうことがいえないか、という、
提言というか考察というか、
結局は思や信念の表明であるように思いました。

性の関係を通して
男が女に求めてしまうもの/女が男に求めてしまうものを
つきつめて考えていくのに、
男に多い「おたく」と女に多い「腐女子(やおい)」の
深層分析を加えて、厚みをもたせるところは、なるほど
先生でないと、なかなかできないことなんじゃないかと思いました。
「おたく」そのものではないことと、
「おたく」の診療や治療に関わる立場であることが、
先生の客観的なスタンスを自然に保証してくれてます。
立ち位置をはっきりさせるのがうまい!と思いました。

欲ばった感を付け足しますが
結論は先に決まってた本なのだろうと思いました。
すでにある直観と信念をどう裏付けるかが大事で、
別の論者が反証できるような証拠は
もともと使われてないような。

はどっちなんでしょうね。
男は女を所有したがる/女は男と関係を続けたがる
精神分析理論に基づく思は、ある現を切り取ってきてると思いますが、
をそっくり反映しているといえるのかどうか、いつも分かりません。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない、っていう留保が
今回も最終的にはぬぐえませんでした。

フロイトとラカンばっかり出てくる思書、というのも
久しぶりに読んだ気がしました。
懐かしいのか新しいのか、
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないと
この点でも思いました。

あと、さらにどうでもいい感ですが、
混んだ電車で読むには勇気の要る本でした。
そんな体験も久々でした。
FC2 Blog Rankingにほんブログ村 科学ブログ 人文・社会科学へ人気ブログランキングへ
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

ようこそ

アクセスどうも

プロフィール

ito.tamuro

Author:ito.tamuro
生きてるだけで
気恥ずかしいのは
歳が増えても
抜けません

おもちゃ箱

点取り占いブログパーツ

助かる~リンク

わりと新しい記事

すこし新しいコメント

これでも新しいトラックバック

RSSフィード

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。